高い場所や水際などの危ない所を見かけると、

「あそこに人がいたら・・・」とすぐ想像する。

その絵が目に浮かぶ。

その姿を写真に残したくなる。


でも、そんな危ない所には誰も行ってくれない。

どうする。

自分で行くしかない。


故に、写っている人物は全て作者本人である。


三脚で構図を固定、露出を決定したあと自らその場所へ行き、

ある時は落ちそうになり、ある時はずぶ濡れになりながら、

信頼できる友人たちにシャッターをお願いしている。


6×7フィルムを使って撮影し、

フィルムをスキャンしてデータ化、

そのシチュエーションの持っている力が

最大限発揮されるよう画像を修正加工したのち

ドイツ・ハーネミューレ社製バライタペーパーに

インクジェットでプリントしている。


デジタル技術全盛の時代、CGを使えばなんでもできる。

フィルムを使って撮影しているのは、

実際にそこに行っている、という証拠のようなものだ。

撮影したフィルムを人に見せる機会はないが。


つまりこの作品は、

アナログ(フィルム)

デジタル(スキャンデータをデジタルインジェットプリント)

という経路をたどって完成する、半アナログ・半デジタルの作品なのである。


「バカだなー!」という反応こそが私の創作の力となる。

人が笑ってくれれば、こんな幸せなことはない。

                              田中 幹人